誰の役にも立たない

 反抗期だ。

 先々週あたりから客にも先輩にも(大抵先輩から)怒られまくっている。内容は概ねしっかりしろというものが多い。

 というのも、私がめちゃくちゃミスるのに加えてもうすぐ激戦地に飛ばされるからである。飛ばされたらこんなもんじゃ済まないから今から準備しろ、的なことがかなり多くありがたいなぁと思う反面でうるせえなという気持ちにもなる。だって自分が一番よく分かってるし。分かってることを他人に言われるのが1番腹立つ。分かっててもどうしようも無いことばっかりなんだよ、という気持ちになる。

 それとは対照的にそんなに焦らなくていいよとか真面目にやりすぎだよとか言われることもある。それも分かる。

 どうせ真面目にやったって結果がついてこなければ無駄になる職業だ。賢く頑張らなければ意味がない。やるだけやれば自己満足にはなるがそれだけじゃ他人は満足しない。そんなことは分かっているが正直正解がわからないので満身創痍にならざるを得ない。

 お客さんも先輩も、私に意見するのは当たり前のことだ。だから有難く受け止めねばならない。だけど全ての意見を聞いてたら結局自分のスタンスなんて確立できない気がする。

 早く強く賢くなりたい。100回転んでも転んだ以上に強くなりたい。

 

 スケートボードを始めた。スケートボードはどんなに上手い人でも絶対に転ばないことはない、というのを見て勇気をもらったことがひとつ。元々ヒップホップとかストリートカルチャーに興味があったのがひとつ。あとは異動先で舐められたくない(回りはほとんど体育会系の趣味がある。)というのがひとつ。今はまだリハビリのようなプッシュであるが、オーリーまで頑張るのが当面の目標である。

 絶対に仕事に役に立たないし、いずれゴルフとかやらされるだろうが自我を保つためにイキりの精神でやっていく。負けたくない。

 たぶん社会人は(というか大人は)自我を殺してある種の諦めをもつことが正解なんだと思う。私はそれでも抗いたい。社会に。

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